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介護費用の軽減と住宅改修|松山の申請窓口

介護が始まると、お金の話がずっとついて回ります。

サービスを増やせば負担が増える。減らせばご家族の手が要る。その間で毎月、電卓を叩いておられるご家庭は多いんじゃないでしょうか。

今日の話は、値切り方でも節約術でもありません。介護保険の中には、こちらから申請して初めて受けられるお金がある、という話です。

制度は、黙っていても向こうから全部やってきてはくれんのですよね。知っていれば使えて、知らなければそのまま過ぎていく。大将は、ここがいちばんもったいないところだと思っています。。。

松山市と厚生労働省の資料にもとづいて、順に整理します。

介護保険には「申請して初めて受けられる」お金がある

松山市が「サービス利用時の負担軽減」として案内している制度と、お尋ねの多い給付を並べます。

制度 何が軽くなるか 申請のタイミング 窓口
高額介護サービス費 1か月の自己負担が上限を超えた分 該当したあと(市から申請書が届く) 松山市 介護保険課
住宅改修費の支給 手すり・段差解消などの工事費 必ず工事の前と後 松山市 介護保険課
福祉用具購入費の支給 入浴・排せつ用の用具の購入費 購入前にケアマネジャーへ相談 松山市 介護保険課
高額医療・高額介護合算療養費 1年分の医療費と介護費の合計 計算期間の終了後 医療保険者と介護保険課
負担限度額認定 施設に入ったときの食費・居住費 入所の前後 松山市 介護保険課
社会福祉法人等による軽減 収入が少ない方の利用者負担 サービスを使う法人を通して 松山市 介護保険課

(出典: 松山市「サービス利用時の負担軽減」ほか各制度ページ。2026年9月時点)

共通しているのは、どれも申請が要るという点。順に見ていきます。

1か月の自己負担には上限があります

高額介護サービス費は、同じ月に使った介護サービスの自己負担(1〜3割)の合計が上限を超えたとき、超えた分が戻ってくる仕組みです。

上限額は次のとおりです。

区分 世帯の上限額(月額) 個人の上限額(月額)
第5段階(課税所得690万円以上) 140,100円 140,100円
第5段階(課税所得380万〜690万円) 93,000円 93,000円
第5段階(課税所得380万円未満) 44,400円 44,400円
第4段階 44,400円 44,400円
第3段階 24,600円 24,600円
第2段階 24,600円 15,000円
第1段階 24,600円 15,000円

(出典: 松山市「高額介護(予防)サービス」2025年8月1日更新。段階は所得等で決まります。ご自身の区分は市の窓口でご確認ください)

ここは少し安心していただける話です♪ 松山市は「支給対象になる可能性がある方には申請書を送付」すると案内していて、一度提出すれば以後は不要とされています。口座を変えたときなどだけ、あらためて手続きが要ります。

なお、施設の食費・居住費はこの上限の計算に含まれません。そちらは負担限度額認定という別の制度で、施設の食費・部屋代はどう決まる?軽減制度の話に整理しています。

家の工事と福祉用具にも給付があります

住宅改修費——20万円が上限

要支援・要介護の認定を受けている方は、住まいの改修費について支給限度基準額20万円まで給付を受けられます。実際に給付される上限は負担割合によって変わり、松山市の説明では1割の方で18万円、2割で16万円、3割で14万円です。

なお、この20万円は原則として一人につき生涯の合計です。ただし厚生労働省の通知では、介護の必要の程度が3段階以上上がったとき(1回限り)と、転居したときは、あらためて20万円まで受けられるとされています。

対象になる工事は、次の6種類と定められています。

対象工事
手すりの取付け
段差の解消
滑り防止及び移動の円滑化等のための床又は通路面の材料の変更
引き戸等への扉の取替え
洋式便器等への便器の取替え
付帯して必要となる住宅改修

(出典: 松山市「住宅改修費の支給・『住宅改修の手引き』(第4版)」2026年9月時点)

ここがいちばん大事なところ。手続きは改修前と改修後にそれぞれ必要で、松山市は「改修前には、必ずケアマネジャーにご相談ください」と案内しています。

先に工事をしてしまうと制度に乗らないおそれがある。順番があるんです。

明日にでも手すりを——と急ぎたくなります。がしかし、ここは一本、ケアマネジャーへ電話を。

住宅改修費の支給を受けるまでの流れ。ケアマネジャーへの相談、事前の申請、工事、事後の申請という順番を示した図

福祉用具購入費——年度で10万円

入浴や排せつに使う用具など、貸し出しになじまないものとして国が定めた「特定福祉用具」については、購入費の給付があります。松山市によると支給限度基準額は同一年度(4月1日から12か月間)で10万円、負担割合に応じて給付の上限は7万〜9万円です。

こちらも、必ず購入前に居宅介護支援事業所や地域包括支援センターのケアマネジャーに相談してくださいと案内されています。指定を受けた販売事業所から買うことも条件です。

地域包括支援センターというのは、高齢者の相談を地域ごとに受け付ける公的な窓口のことです。

医療と介護を、1年分あわせて見る制度

医療費と介護費を別々に払っていて、どちらも重い。そのための制度が高額医療・高額介護合算療養費です。

松山市の説明では、計算期間は毎年8月1日から翌年7月31日までの1年間。この間の医療保険と介護保険の自己負担を合算し、基準額を超えた分が支給されます。ただし超えた額が500円以下のときは支給されません。

基準額は所得区分によって決まり、70歳以上の世帯では一般で56万円、低所得者2で31万円、低所得者1で19万円といった水準が示されています(70歳未満は別の区分です)。

手続きは、加入している医療保険者へ「支給兼自己負担額証明書交付申請」を出すところから始まります。松山市の案内では支給までに3〜5か月かかり、医療分と介護分は別々に支給されるとのことです。

時間はかかります。がしかし、放っておいたら動かん仕組みです。医療費も介護費もかさんでいるなら、いちど窓口へご相談を。

松山では、どうなっているか

立て替えなくてよい「受領委任払い」

住宅改修費も福祉用具購入費も、原則は償還払いです。いったん全額を払い、あとから給付分が戻ってくる。20万円の工事なら、まず20万円を用意しなければなりません。

戻ってくると分かっていても、その20万円が今は出せない。制度の入口で足が止まるのは、たいていここです。

松山市には、この立て替えをしなくてよい介護保険給付費受領委任払い制度があります。利用者は自己負担分(1〜3割)だけを事業者に払い、残りの7〜9割は市が事業者へ直接支払う方式です。

松山市の案内によれば、令和3年12月1日から市民税課税世帯の方も対象になりました。それ以前は市民税非課税世帯・生活保護受給者に限られていた仕組みです。

ただし、これも先に手続きが要ります。購入・施工の前に「介護保険給付費受領委任払い承認申請書」を提出し、承認を受けておく必要があると明記されています。要介護認定の申請中は原則として利用できないことも案内されています。

収入が少ない方への軽減

社会福祉法人等による利用者負担額の軽減制度もあります。松山市の説明では、市民税非課税で年間収入が150万円以下(世帯員1人ごとに50万円を加算)、預貯金等が350万円以下といった条件を満たす方が対象で、軽減割合は原則4分の1(老齢福祉年金受給者は2分の1、生活保護受給者は全額)です。

この制度は軽減の申出をしている社会福祉法人のサービスにだけ適用され、申請はそのサービスを使う法人を通して市に出します。条件はここに挙げたほかにもあり、対象外となるサービスの定めもあります。対象かどうかは窓口でご確認ください。

窓口

  • 松山市 介護保険課 介護給付担当(市役所別館2階) 電話 089-948-6885・6924
  • 松山市コールセンター 電話 089-946-4894(午前8時〜午後7時。1月1〜3日は休み)

要介護認定そのものの申請窓口は担当が別になります。そちらは松山で介護保険を申請するには?窓口と流れにまとめました。

まとめ

持ち帰っていただきたいのは、3つです。

  1. 介護保険には、申請して初めて受けられるお金があります。高額介護サービス費・住宅改修費・福祉用具購入費・合算療養費、いずれも申請が起点です
  2. 住宅改修と福祉用具は「先に相談」が鉄則です。工事や購入をしてしまってからでは、順番が合わなくなることがあります
  3. 松山市には受領委任払いがあります。立て替えの負担を減らせる仕組みで、こちらも事前の承認が要ります

在宅を続けるか、施設を考えるか。その迷いの中におられるなら在宅介護の限界、どこで施設を考えるかもあわせてご覧ください。

大将は昔から、仕事を料理にたとえて考えるくせがあります。「焼く」ところだけを見ていても、料理は完成しない。レシピがあって、仕込みがあって、寝かせる時間があって、それでようやく焼ける。

介護のお金の話も、よう似ていると思うんです。工事や購入は「焼く」ところ。その手前の相談と申請が「仕込み」。仕込みを飛ばすと、せっかくの制度に乗れんことがある。

そして、その仕込みを一緒にやらせていただくのが、うちのような受け手の側の仕事だと思っています。分からんことを分からんまま抱えて帰らせない。それも「快」の一つの形ではないでしょうか。

してあげているのではなく、させていただいている。その姿勢を続けること。それが大将の約束です♪

松山近郊でグループホーム・デイサービス・居宅介護をお探しでしたら、見学のご相談をどうぞ。お金の段取りのご相談も、遠慮なくお声がけください。

この記事の出典

まずは、見学にお越しください。

どの施設が合うのか、費用はどれくらいか。決めていない段階のご相談で結構です。お電話でもフォームでもお受けします。

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