不安

要介護認定の訪問調査|家族が準備しておくこと

介護保険の申請を出したら、市から「訪問調査の日程を決めたい」と連絡が来た。

調査員さんが家に来て、親にいろいろ質問するらしい。でも、うちの親は人前だと急にしゃんとする。いつもはできないことを「できます」と答えてしまいそう。。。

大将は、認知症サポーター養成講座で「介護は突然始まる」とお伝えしてきました。申請も調査も、たいていは突然の出来事の中でやってきます。落ち着かんのは当たり前です。

訪問調査は、要介護度を決める材料のひとつ。何を聞かれて、家族は何を準備しておけばよいのか。厚生労働省の「認定調査員テキスト2009改訂版(令和6年4月改訂)」と松山市の案内にもとづいて、大将が整理してみます。

訪問調査は、何を調べるのか

要介護認定は、申請のあと、認定調査(訪問調査)・主治医意見書・介護認定審査会という流れで決まります。申請の窓口や全体の流れは松山で介護保険を申請するには?窓口と流れにまとめています。

松山市は訪問調査について、「松山市や委託先の調査員が自宅などを訪問し、全国共通の調査票を用いて、介護が必要な人の心身状態や介護状況の聞き取り調査を行います」と案内しています。

認定調査員テキストによると、調査票は3種類でできています。

調査票 主な中身
概況調査 今使っているサービス、家族の状況、住まいの環境、病気や既往歴など
基本調査 5つの群に分かれた項目(下の表)と、過去14日間に受けた特別な医療
特記事項 基本調査の選んだ理由や、介護の手間・頻度の具体的な様子

基本調査の5つの群は次のとおりです。

群 内容 項目数
第1群 身体機能・起居動作(寝返り・起き上がり・歩行など) 13
第2群 生活機能(移乗・食事・排せつ・着替えなど) 12
第3群 認知機能(毎日の日課の理解・短期記憶など) 9
第4群 精神・行動障害 15
第5群 社会生活への適応(薬の内服・金銭の管理・買い物など) 6

出典: 厚生労働省「認定調査員テキスト2009改訂版(令和6年4月改訂)」。2026年9月確認

テキストは、一次判定では「基本調査74項目の結果」をもとに介護にかかる時間の目安などを算出すると説明しています。そのうえで、介護認定審査会は、特記事項や主治医意見書に書かれた具体的な介護の手間も見て判定します。

家族の立ち会いは、大切にされています

テキストには、調査員の心得として次のような記述があります。

  • 調査日時は、調査対象者や家族など実際の介護者と調整したうえで決める
  • 家族などの介護者がいる在宅の方については、介護者が不在の日は避ける
  • できるだけ本人と介護者の双方から聞き取る。必要に応じて、本人と介護者から個別に聞き取る時間を設けるよう工夫する
  • 一人暮らしの方や施設に入所している方も、可能な限り、日頃の様子を知っている家族や施設職員に立ち会いを求める

つまり、日頃の介護を見ている家族の話は、調査の大事な材料です。遠慮せんでいいんです。日程の連絡が来たら、立ち会える日を伝えて調整してもらいましょう。離れて暮らしている場合も、日頃の様子を知る人が同席できるよう相談してみてください。

「いつもの状態」を伝えるために

冒頭の不安、「人前だとしゃんとしてしまう」について。テキストは、調査のときに実際にやってもらった様子と、聞き取った日頃の様子が違う場合は、おおむね過去1週間の状況のうち、より頻回な状況にもとづいて選ぶとしています。その違いは特記事項に具体的に書く決まりです。

松山市も「調査を受ける際のポイント」として、次の3つを挙げています。

  1. 体調のよいとき(通常と同じ状態)に調査を受ける。いつもと違う体調では、正しい調査ができないことがある
  2. 緊張などから状況が伝えきれないこともあるので、日常の困りごとなどはメモをしておく
  3. 体の動きなどを確認するため、実際に行為をしてもらう場合がある。無理はせず、いつもの状態を見てもらう

メモにしておくとよいこと

調査の項目に沿って、この1週間ほどの様子を書き出しておくと、当日伝えやすくなります。

メモの例 書いておくこと
夜間 夜中に何回起きるか、トイレに付き添っているか
食事・排せつ 手伝っている場面、失敗の頻度
物忘れ 同じことを何度聞くか、薬を飲み忘れるか
困っている場面 いつ・どこで・どのくらいの頻度で、家族が何をしているか

「できる・できない」だけでなく、「家族が何回、何をしているか」を書くのがポイントです。

大将は昔から、「やらない」のか「やれない」のか、を分けて考えることを大事にしてきました。本人は「やらんでいい」と言っていても、実は「やれない」から家族が手を貸している。そういう場面こそ、メモに残しておいてほしいところです。テキストは、特記事項に具体的な介護の手間と頻度を書くよう求めています。

本人の前で言いにくいこと

物忘れや失敗のことを、本人の前で話すのはつらいものです。。。先ほどのとおり、テキストには本人と介護者から個別に聞き取る時間を設ける工夫が書かれています。本人の前で言いにくいことがあれば、メモを渡す、別の部屋で少し話す時間がほしいと伝えるなど、調査員に相談してみてください。

また、主治医意見書もあわせて判定の材料になります。松山市は「主治医とは、普段からコミュニケーションを図り、普段の様子を把握してもらいましょう」と案内しています。

松山では、どうなっているか

松山市では、訪問調査の日時は、申請書の裏面にある「訪問調査連絡票」をもとに事前に調整すると案内しています。立ち会いを希望する場合は、申請のときに、その旨と連絡のつきやすい日時を窓口に伝えておくと安心です。

認定の有効期間は、新規申請・区分変更申請が原則6か月(状態に応じて3〜12か月)、更新申請が原則12か月(3〜48か月。37か月以上は前回と同じ要介護度と判定された場合に限る)です。状態が変わったときの区分変更については要介護認定の区分変更|状態が変わったら松山でに書きました。

知りたいこと 窓口 電話
申請・訪問調査の日程 松山市 介護保険課 要介護認定申請担当 089-948-6841・6925
認定審査会・有効期間 松山市 介護保険課 要介護認定審査会担当 089-948-6856
申請の代行・介護の相談 地域包括支援センター 各センター

出典: 松山市「要介護認定の申請手続き」(2021年3月26日更新)/松山市「要介護認定」(2021年4月1日更新)。2026年9月確認

申請の代行は、地域包括支援センターや居宅介護支援事業所などに頼むこともできます。相談先は地域包括支援センターとは|松山の13か所と相談先をご覧ください。

大将たちは松山で居宅介護支援・デイサービス・グループホームを運営しています。

まとめ

  • 訪問調査は、全国共通の調査票(概況調査・基本調査・特記事項)で行われます
  • 調査員は、介護者が不在の日を避け、本人と介護者の双方から聞き取るよう求められています
  • その場の様子と日頃の様子が違うときは、おおむね過去1週間の、より頻回な状況で選ぶのが決まりです
  • この1週間の様子と「家族が何回、何をしているか」をメモにしておくと伝えやすくなります
  • 本人の前で言いにくいことは、メモや別の時間で伝えられるよう調査員に相談できます

訪問調査は、ご本人のありのままを伝える場です。よく見せる必要も、悪く見せる必要もない。いつもの姿を、いつものとおりに。それがいちばんです。

大将が大切にしている「快」は、相手の立場に立って、その人の今が快なのかを考えること。言葉でうまく伝えられない方の声なきサインを受け止めるのも、介護の仕事の一歩目だと感じています。ご家族がメモに書いた「いつもの様子」は、まさにその声なきサインです。させていただく、の姿勢で、チーム大将もご家族と一緒に考えてまいります♪

申請の前でも、調査のあとでも構いません。見学のご相談から、お気軽にお声がけください。


出典: 厚生労働省 認定調査員テキスト2009改訂版(令和6年4月改訂) / 松山市 要介護認定の申請手続き / 松山市 要介護認定(いずれも2026年9月確認)

まずは、見学にお越しください。

どの施設が合うのか、費用はどれくらいか。決めていない段階のご相談で結構です。お電話でもフォームでもお受けします。

見学のご相談 →

お電話 089-993-5737