選び方

施設に入るとケアマネはどうなる?住まい別の違い

在宅での介護を何年か続けてきて、そろそろ施設や高齢者向けの住まいも考えないと。。。 そんなとき、ご家族の胸にふっと浮かぶ疑問があります。

「今のケアマネジャーさんには、ずいぶんお世話になってきた。入居したら、この方とはどうなるんやろう」

答えは、どの種類の住まいに入るかで変わります。施設の中の担当者に代わる住まいもあれば、これまでのケアマネジャーに続けてもらえる住まいもある。ここを知らないまま入居先を決めると、「思っていたのと違った」になりかねません。

というわけで今回は、住まいの種類ごとに「入居したあと、ケアプランを誰が作るのか」を、国の基準(省令・指針)と松山市の案内にもとづいて、大将が整理してみます。

ケアプランとケアマネジャー、まずおさらい

ケアプランは、どのサービスをどれくらい使うかを決める計画です。在宅で介護保険のサービスを使うときは、居宅介護支援事業所のケアマネジャー(介護支援専門員)が、本人や家族の希望を聞きながら「居宅サービス計画」を作ります。介護保険法は、居宅介護支援を「居宅要介護者」が在宅のサービスを適切に使えるよう計画を作ることと定めています(第8条)。

つまり、今お世話になっているケアマネジャーは、在宅でサービスを使うための計画を作る人です。住まいが変わって、介護の受け方そのものが変わると、計画を作る人も変わることがある。ここが今回の話の出発点です。

住まいの種類で、計画を作る人が変わります

国の基準を住まいの種類ごとに見ると、次のように整理できます。

住まいの種類 入居後のケアプランを作る人 根拠
特養・老健・介護医療院(介護保険施設) 施設の介護支援専門員 各施設の運営基準(施設サービス計画の作成)
グループホーム ホームの計画作成担当者 地域密着型サービスの運営基準 第98条
介護付き有料老人ホーム(特定施設) ホームの計画作成担当者 居宅サービスの運営基準 第184条
住宅型有料老人ホーム・サ高住(外部の在宅サービスを使う形の場合) 在宅と同じく、居宅介護支援事業所のケアマネジャー 介護保険法 第8条(居宅介護支援の定義)

出典: 厚生労働省令(e-Govで2026年9月確認)。表は大将が整理したものです

介護保険施設(特養・老健・介護医療院)

特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・介護医療院の運営基準は、いずれも「管理者は、介護支援専門員に施設サービス計画の作成に関する業務を担当させる」と定めています。入所すると、ケアプランはその施設の介護支援専門員が作る「施設サービス計画」に代わります。

グループホーム

グループホーム(認知症対応型共同生活介護)では、ホームの計画作成担当者が「認知症対応型共同生活介護計画」を作ります(地域密着型サービスの運営基準 第98条)。計画作成担当者のうち1人以上は、原則として介護支援専門員でなければならないと定められています(同 第90条。併設事業所との連携などの例外があります)。

基準は、計画を作るときに「利用者又はその家族に対して説明し、利用者の同意を得なければならない」とし、作った計画を利用者に交付することも求めています。

介護付き有料老人ホーム

介護保険の「特定施設入居者生活介護」の指定を受けたホーム(いわゆる介護付き)では、ホームの計画作成担当者が「特定施設サービス計画」を作ります(居宅サービスの運営基準 第184条)。

住宅型有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅

介護が必要になったときに、訪問介護などの在宅向けサービスを外部の事業所から受ける形の住まいです。この場合、ケアプランは在宅と同じ「居宅サービス計画」で、居宅介護支援事業所のケアマネジャーが作ります。これまでのケアマネジャーに続けて担当してもらう選択肢があるのは、主にこの形です。

ただし、同じ「有料老人ホーム」「サ高住」という呼び名でも、介護の受け方はホームごとに違います。候補の住まいがどの形なのかは、見学のときに必ず確かめてください。

住宅型・サ高住では、「選べる」が国のルールです

厚生労働省の「有料老人ホームの設置運営標準指導指針」(令和6年12月6日最終改正)は、介護サービス事業所との関係について、ホームにこう求めています。

  • 近隣に設置されている介護サービス事業所について、入居者に情報提供すること
  • 設置者や設置者と関係のある事業者など、特定の事業者からのサービス提供に限定又は誘導しないこと
  • 入居者が希望する介護サービスの利用を妨げないこと

重要事項説明書にも「入居者が希望する介護サービスの利用を妨げない旨」を書くことになっています。

国は今、有料老人ホームの登録制に向けた基準づくりを進めています。令和8年9月18日の厚生労働省の検討会では、「入居契約とケアマネジメント契約の独立性・ケアマネジャーの独立性を担保する措置」を講じることなどが案として示されました。これは案の段階で、施行日もまだ決まっていません。入居後のケアマネジメントをめぐる国の議論は老人ホーム紹介センターの仕組みと確認したいことでも紹介しています。

制度の名前は覚えなくて大丈夫です。見学のときに、次の3つを聞いておく。それで十分です。

  1. 入居したあと、ケアプランを作るのは誰ですか(ホームの担当者ですか、外部のケアマネジャーですか)
  2. 今のケアマネジャーに続けてもらうことはできますか
  3. 介護サービスは、併設・系列以外の事業所も選べますか

住まいの種類ごとの特徴は介護施設の種類と違い|特養・老健・GHの選び方にまとめています。

入居先が決まったら、今のケアマネジャーに早めに相談を

どの住まいを選ぶ場合でも、入居先の候補が見えてきた段階で、今のケアマネジャーに相談しておくのがおすすめです。これまでの暮らしの様子や、ご本人が大事にしてきたことをよく知っているのは、長く担当してきたケアマネジャーです。入居先への情報の引き継ぎについても、相談にのってもらえます。

介護の現場は、介護職・相談員・ケアマネジャー・看護と、いろんな専門職がお客様のために力を合わせて回っています。住まいが変わるときは、そのバトンの受け渡し。バトンを落とさないための準備は、早いほどいいと大将は思っています。

グループホームや施設のように計画を作る人が代わる場合でも、ご本人の暮らしの記録が途切れないように、ご家族からも「これまでのこと」を入居先に伝えておくと安心です。好きな食べ物、朝の過ごし方、呼ばれて嬉しい呼び名。そういう小さなことが、実は大事なんです。

松山では、どうなっているか

住宅型有料老人ホームやサ高住に入居して、在宅向けサービスを使う場合、ケアマネジャーの事業所を変えるときは市への届出が必要です。松山市は「居宅サービス計画の作成を依頼する事業所を変更するときも、変更年月日を記入のうえ、必ず松山市介護保険課に届け出てください」と案内しており、届出がない場合は、サービスの費用をいったん全額自己負担することがあるとしています。多くの場合は事業所が手続きを案内してくれますが、宛先が市であることは知っておくと安心です。

知りたいこと 窓口 電話
ケアマネジャーの事業所を変える届出 松山市 介護保険課 介護給付担当 089-948-6885・6924
市内の有料老人ホーム・サ高住の一覧 松山市 指導監査課 089-948-6414

出典: 松山市「要介護認定からサービス利用開始までの手続き」(2024年3月27日更新)/松山市「有料老人ホーム等に関する施設情報」(2026年9月17日更新)。2026年9月確認

ケアマネジャーの選び方や探し方はケアマネジャーは選べる?松山での探し方に書きました。

大将たちは松山で居宅介護支援・デイサービス・グループホームを運営しています。

まとめ

  • 今のケアマネジャーは、在宅でサービスを使うための計画を作る人です
  • 特養・老健・介護医療院、グループホーム、介護付き有料老人ホームでは、入居後の計画は施設・ホームの担当者が作ります
  • 住宅型有料老人ホーム・サ高住では、在宅と同じく居宅介護支援事業所のケアマネジャーが計画を作り、これまでの方に続けてもらう選択肢があります
  • 国の指針は、ホームが特定の事業者に限定・誘導せず、入居者が希望するサービスの利用を妨げないことを求めています
  • 松山市でケアマネジャーの事業所を変えるときは、市の介護保険課への届出が必要です

入居先を選ぶことは、これからの暮らしを「誰と一緒に考えていくか」を選ぶことでもあります。

ついのすみか。妥協しても幸せなことはありません。聞きたいことは、とことん聞いていい。大将は昔からそう思っています♪

大将が大切にしている「快」は、こちらが「してあげる」ものではなく、お客様やご家族の反応から生まれてくるもの。その人の今は、快なのか。それを考えることが、相手の立場に立つということなんやと感じています。ケアプランも同じで、誰の「快」のための計画なのか。そこだけは、住まいが変わってもずらしたくない。させていただく、の姿勢で、チーム大将はやってまいります。

まだ何も決めていない段階で構いません。見学のご相談から、お気軽にお声がけください。


出典: 介護保険法 第8条 / 指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準 第12条 / 介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準 第14条 / 介護医療院の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準 第17条 / 指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準 第90条・第98条 / 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 第184条 / 厚生労働省 有料老人ホームの設置運営標準指導指針について(令和6年12月6日最終改正) / 厚生労働省 有料老人ホームにおける望ましいサービス提供のあり方に関する検討会 第9回 資料2(令和8年9月18日) / 松山市 要介護認定からサービス利用開始までの手続き / 松山市 有料老人ホーム等に関する施設情報(いずれも2026年9月確認)

まずは、見学にお越しください。

どの施設が合うのか、費用はどれくらいか。決めていない段階のご相談で結構です。お電話でもフォームでもお受けします。

見学のご相談 →

お電話 089-993-5737