選び方

小規模多機能型居宅介護とは|松山での使い方

デイサービスに通い始めたけれど、夕方になると家に帰りたがらない日がある。ショートステイを使いたいのに、慣れない場所だと落ち着かない。ヘルパーさんに来てもらう日も増やしたい。。。

在宅での介護が長くなると、サービスの数が増えるほど、関わる事業所と人の数も増えていきます。そんなときに候補に挙がるのが「小規模多機能型居宅介護」です。

……名前、長いですよね。何をしてくれるサービスなのか、名前だけではなかなかイメージできん。

このサービスの仕組みと、使う前に知っておきたい点を、国の基準と松山市の案内にもとづいて、大将が整理してみます。

小規模多機能型居宅介護とは

厚生労働省の介護サービス情報公表システムは、小規模多機能型居宅介護を次のように説明しています。

「利用者の選択に応じて、施設への『通い』を中心として、短期間の『宿泊』や利用者の自宅への『訪問』を組合せ、家庭的な環境と地域住民との交流の下で日常生活上の支援や機能訓練を行います」

ひとことで言えば、通い・泊まり・訪問を、1つの事業所が組み合わせて提供するサービスです。通いで顔なじみになった職員さんが、泊まりの日も、自宅への訪問の日も関わる。ここがいちばんの特徴です。

大将は、介護の原点がグループホームで、「ホーム=家」のような穏やかな時間をデイでも目指したいと、ずっと考えてきました。生活の中心は、家のはず。家での暮らしを続けるために、なじみの顔ぶれで支える。この考え方には、大将も共感するところが多いんです。

国の基準(省令)は、1つの事業所に登録できる人数や1日の定員の上限を決めています。

項目 基準
登録定員 29人以下(サテライト型は18人以下)
通いの1日の定員 登録定員の2分の1から15人まで(登録定員26人以上は16〜18人)
泊まりの1日の定員 通いの定員の3分の1から9人まで
看護職員 看護師または准看護師を1人以上(サテライト型などに例外あり)

出典: 指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準 第63条・第66条(e-Govで2026年9月確認)

少人数の登録制なので、同じ顔ぶれで過ごすことになります。なお、基準の解釈通知は、なじみの関係を築く観点から「1か所の事業所に限って利用者登録を行うことができる」としており、複数の小規模多機能型居宅介護を掛け持ちすることはできません(松山市の案内で引用されています)。

在宅のサービスを別々に使う場合との違い

通所介護(デイサービス)・短期入所(ショートステイ)・訪問介護(ヘルパー)をそれぞれ別の事業所で使う形と比べると、違いは次のとおりです。

比べる点 別々の事業所で使う 小規模多機能型居宅介護
関わる事業所 サービスごとに別 1つの事業所
費用のかかり方 使った回数に応じて 要介護度ごとの月単位の定額(食費・宿泊費などは別)
ケアプランを作る人 居宅介護支援事業所のケアマネジャー 小規模多機能の事業所のケアマネジャー
組み合わせの調整 ケアマネジャーが各事業所と調整 事業所の中で日々調整

出典: 厚生労働省 介護サービス情報公表システム/同基準 第63条・第74条・第77条をもとに整理

基準は、事業所に対して、利用者の様子や希望に応じて「随時適切に通いサービス、訪問サービス及び宿泊サービスを組み合わせた介護」を行うことを求めています(第77条)。一方で、事業所は利用者の負担で、自分のところの職員以外の者による介護を受けさせてはならないとも定められています(第78条)。通い・泊まり・訪問は、基本的にその事業所の中で組み立てる仕組みです。

月の費用は「定額」です

介護サービス情報公表システムに載っている、1割負担の場合の1か月あたりの利用者負担の目安は次のとおりです(事業所と同じ建物に住んでいない場合)。

要介護度 1か月の目安(1割負担)
要支援1 3,450円
要支援2 6,972円
要介護1 10,458円
要介護2 15,370円
要介護3 22,359円
要介護4 24,677円
要介護5 27,209円

出典: 厚生労働省 介護サービス情報公表システム「小規模多機能型居宅介護」(2026年9月確認)。全国共通の目安で、地域区分・加算・負担割合により実際の額は変わります

通いや泊まりの回数が多くても少なくても、介護サービス費の部分は月単位です。ここ、意外と知られていないところです。ただし同システムは、食費・宿泊費・おむつ代などの日常生活費は別途負担と明記しています。泊まりが多くなりそうなら、宿泊費と食費の額を見学のときに確かめておくと安心です。

使う前に知っておきたい3つのこと

1. ケアマネジャーが代わります

基準は、小規模多機能の事業所に「登録者に係る居宅サービス計画及び小規模多機能型居宅介護計画の作成に専ら従事する介護支援専門員」を置くよう定めています(第63条)。登録すると、ケアプランはその事業所のケアマネジャーが作ることになります。

長くお世話になっているケアマネジャーがいる場合は、ここがいちばん迷うところかもしれません。。。登録を考え始めた段階で、今のケアマネジャーに相談しておくのがおすすめです。住まいやサービスの形によってケアプランを作る人が変わる話は、施設に入るとケアマネはどうなる?住まい別の違いでも整理しています。

2. 泊まりの部屋の形は事業所ごとに違います

基準は、宿泊室1室の定員を原則1人、床面積を7.43平方メートル以上としています。一方で、プライバシーが確保された構造であれば、個室以外の宿泊室を設けることも認めています(第67条)。泊まりの部屋の様子は、実際に見て確かめるのがいちばんです。

3. 見学で聞いておきたいこと

遠慮はいりません。聞きたいことは、とことん聞いていい。大将は昔からそう思っています。

  • 通い・泊まり・訪問は、1週間でどんな組み立てになりそうですか
  • 泊まりの予定が重なる日は、どう調整していますか
  • 宿泊費・食費・おむつ代はいくらですか
  • 夜間に自宅で困ったとき、訪問してもらえますか
  • 今のケアマネジャーからの引き継ぎはどうなりますか

松山では、どうなっているか

小規模多機能型居宅介護は、市町村が指定する「地域密着型サービス」の一つです。松山市の指定介護サービス事業所一覧は、小規模多機能型居宅介護について「松山市に住民票がある方に限ります」と明記しています。ご家族の住まいの近くの事業所を使いたくても、ご本人の住民票が松山市にない場合は、原則として利用できません。

市の一覧(居宅系2)には、市内の事業所が地域包括支援センターの担当地区ごとに、所在地と電話番号つきでまとめられています。ご実家の近くにどんな事業所があるかを探す入口として使えます。

知りたいこと 窓口 電話
市内の事業所一覧(小規模多機能型居宅介護を含む) 松山市 介護保険課(市のホームページに毎月掲載) 市のホームページ参照
どのサービスが合うかの相談 お住まいの地区の地域包括支援センター 各センター

出典: 松山市「介護サービス事業所一覧」(2026年9月14日更新・令和8年9月1日現在の一覧)/松山市「地域密着型サービス」(2022年1月26日更新)。2026年9月確認

どの地区の地域包括支援センターに相談すればよいかは、地域包括支援センターとは|松山の13か所と相談先にまとめています。デイサービスでの過ごし方はデイサービスの一日|レクは何のためにあるかも参考にしてください。

大将たちは松山で居宅介護支援・デイサービス・グループホームを運営しています。

まとめ

  • 小規模多機能型居宅介護は、通い・泊まり・訪問を1つの事業所が組み合わせて提供するサービスです
  • 登録定員は29人以下の少人数で、1か所にしか登録できません
  • 介護サービス費は要介護度ごとの月単位の定額で、食費・宿泊費などは別にかかります
  • 登録すると、ケアプランは事業所のケアマネジャーが作ります
  • 松山市の事業所は、松山市に住民票がある方に限って利用できます

在宅を続けるための選択肢は、一つではありません。デイと訪問とショートを組み合わせる形もあれば、1つの事業所にまとめる形もある。どちらが上ということではなく、ご本人とご家族にとってどちらが心地いいか、です。

大将が大切にしている「快」は、こちらが「してあげる」ものではなく、お客様やご家族の反応から生まれてくるもの。その人の今は、快なのか。心地いいかどうかを決めるのは、もちろんお客様です。サービスの形を選ぶときも、そこだけはぶらさずに考えたい。させていただく、の姿勢で、チーム大将は松山でやってまいります♪

まだ何も決めていない段階で構いません。見学のご相談から、お気軽にお声がけください。


出典: 厚生労働省 介護サービス情報公表システム「小規模多機能型居宅介護」 / 指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準 第63条・第66条・第67条・第74条・第77条・第78条 / 松山市 地域密着型サービス / 松山市 介護サービス事業所一覧(いずれも2026年9月確認)

まずは、見学にお越しください。

どの施設が合うのか、費用はどれくらいか。決めていない段階のご相談で結構です。お電話でもフォームでもお受けします。

見学のご相談 →

お電話 089-993-5737