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グループホームの費用はいくら?松山での内訳

「グループホームって、月にいくらかかるんでしょうか」

大将です。松山でグループホームとデイサービスをやっています。

見学のご相談をいただくとき、いちばん多くいただくご質問がこれです。いちばん答えにくいご質問でもあります。。。

理由は単純で、グループホームの費用は一つの数字ではなく、性質のちがう三つの費用が重なってできているからです。しかも、そのうちの一部は事業所ごとに金額が違います。

だからパンフレットや紹介サイトの「月◯万円〜」という表示だけを見比べても、比べたことにならんのです。

今日は、その三つの内訳と、どこを見れば事業所ごとの金額が調べられるのか、そして特別養護老人ホームで使える軽減制度のうち、グループホームには使えないものがあるという点を、厚生労働省と松山市の公的な情報にもとづいて整理します。

先に、大事なお断りを。以下に挙げる金額はすべて目安です。実際のご請求額はご本人の要介護度・事業所の体制・お住まいの地域によって変わります。最後は必ず事業所と市の窓口でご確認ください。

グループホームの費用は、三つの層でできています

グループホームの費用の三層構造。介護サービス費の自己負担、家賃・食費・光熱水費、日常生活費・敷金などが積み重なる図

層 何の費用か 決まり方
① 介護サービス費の自己負担 介護そのものに対する費用 国が定めた基準にもとづく。要介護度と1〜3割の負担割合で決まる
② 家賃・食材料費・光熱水費 「暮らす」ことに対する費用 事業所ごとに設定。介護保険の給付対象外
③ 日常生活費・初期費用 理美容代、おむつ代、医療費、敷金・保証金など 事業所ごと。かかる人とかからない人がいる

ここを分けて考えられるようになると、費用の話はぐっと見通しがよくなります。①は全国共通の物差しがあり、②と③は事業所ごと。つまり、比べるべきなのは②と③のほう、ということです。

なお、グループホーム(正式には認知症対応型共同生活介護)は、認知症の方が5〜9人の少人数で共同生活を送る住まいです。厚生労働省の介護サービス情報公表システムによれば、要支援1の方は利用できません。要支援2および要介護1〜5の認定を受けた方が対象になります。

① 介護サービス費 — 全国共通の目安があります

まず①です。ここは国が定めた基準があるので、目安の数字を示すことができます。厚生労働省の介護サービス情報公表システムに掲載されている、1割負担の場合の1日あたりの利用者負担額は次のとおりです。

共同生活住居 要支援2 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5
1つの場合 761円 765円 801円 824円 841円 859円
2つ以上の場合 749円 753円 788円 812円 828円 845円

出典: 厚生労働省 介護サービス情報公表システム「認知症対応型共同生活介護(グループホーム)」(令和8年9月時点の掲載内容)。全国共通の目安であり、地域区分により実際の額は異なります。

1日あたりですので、要介護3・1割負担の方の30日分ならおよそ2万5千円前後、という桁感です。ただしこれはあくまで基本の部分です。実際のご請求には、事業所の体制に応じた加算が上乗せされます。加算の考え方については介護保険の「加算」とは?明細の見方にまとめました。

また、この自己負担が1割なのか2割・3割なのかは、ご本人の所得によって毎年判定されます。毎年8月に届く負担割合証で確認できます。こちらは介護保険の自己負担、1割・2割・3割の決まり方をご覧ください。

② 家賃・食費・光熱水費 — ここが事業所ごとに違います

②は介護保険の給付の対象外で、原則として全額が自己負担です。そして金額は事業所が設定します。同じ松山市内でも差が出るところです。

「では調べようがないのか」というと、そんなことはありません。先ほどの介護サービス情報公表システムでは、事業所ごとの家賃・食材料費・光熱水費・管理費などが公表されています。敷金や保証金を徴収しているかどうか、理美容代・おむつ代・医療費といった費用をいくら徴収するか、さらに利用条件・退居条件まで載っています。

見学の予約を入れる前に、候補の事業所をここで開いてみる。それだけで、聞くべきことがかなり絞れます♪ 使い方は介護サービス情報公表システム|見学前の調べ方に書きました。

なお、敷金や保証金は、徴収する事業所と徴収しない事業所があります。償却の条件も事業所ごとに違いますので、入居時にまとまった額が要るかどうかは月額とは別にご確認ください。

③ 軽減の仕組み — 効くものと、効かないものがあります

ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。介護の費用には軽減の仕組みがいくつかありますが、グループホームに効くものと効かないものが、はっきり分かれています。

効くもの: 高額介護サービス費

高額介護サービス費は、月々の利用者負担額の合計が所得に応じた上限額を超えたとき、超えた分が介護保険から支給される仕組みです。ただし原文にあるとおり、合計するのは「福祉用具購入費や食費・居住費等一部を除く」利用者負担額です。

つまり、上限が効くのは①の介護サービス費の部分であって、②の家賃や食費は、この計算に入りません。そして、支給を受けるには市区町村への申請が必要です。黙っていて振り込まれるものではありません。

効かないもの: 介護保険負担限度額認定

特別養護老人ホームなどに入所した方の食費・居住費を軽減する負担限度額認定(補足給付)。こちらはグループホームには使えません。

松山市の説明では、対象となるのは介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)、介護老人保健施設、介護医療院、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護、そしてショートステイです。そのうえで、「その他の地域密着型サービス、例えば小規模多機能型居宅介護や認知症対応型共同生活介護(グループホーム)などの居住費・食費は対象外です」と明記されています。

「特養なら食費が軽くなると聞いたから、グループホームも同じだろう」——この行き違いは、実際に起こります。制度の名前が似ているぶん、なおさらです。負担限度額認定そのものの中身は施設の食費・部屋代はどう決まる?軽減制度の話にまとめていますので、特養も候補に入れておられる方はあわせてご覧ください。

松山では、どうなっているか

グループホームは地域密着型サービスという区分に入ります。ここに、松山にお住まいの方にとって大事な意味があります。

介護サービス情報公表システムの説明によれば、地域密着型サービスを利用できるのは「原則としてサービスを提供する事業者のある市町村に住む人に限られます」。隣の市町にある事業所は、原則として選択肢に入らないということです。

裏を返せば、松山市にお住まいなら、探す範囲は松山市内ということでもあります。範囲がはっきりしているぶん、腰を据えて比べられます。

松山市内のグループホームは、松山市が公開している介護サービス事業所一覧(施設系)に掲載されています。市のホームページからPDFで確認できます。

松山市の窓口

用件 窓口 電話
費用・給付・負担限度額認定のこと 松山市 介護保険課 介護給付担当 089-948-6885 / 089-948-6924
要介護認定の申請のこと 松山市 介護保険課 要介護認定申請担当 089-948-6841 / 089-948-6926
事業所一覧のこと 松山市 指導監査課 089-948-6968
何から始めればよいか分からないとき お住まいの地区の地域包括支援センター(市内13か所+サブセンター2か所) 基幹型 089-948-6784

まだ要介護認定を受けておられない場合は、そこが出発点になります。申請の流れは松山で介護保険を申請するには?窓口と流れにまとめました。

どこに聞けばよいか迷われたら、地域包括支援センターで構いません。高齢者の暮らしを総合的に支える身近な相談窓口で、費用の見当をつけるところから相談に応じてもらえます。

見学のときに、聞いておきたいこと

数字を並べただけでは、まだ判断材料になりません。実際にお訪ねになったとき、次のことを聞いてみてください。どれも、事業所にとって答えにくい質問ではありません。

聞くこと なぜ聞くか
月額の総額に、何が含まれていますか ②と③の切り分けを確かめるため
敷金・保証金はありますか。償却の条件は 入居時のまとまった費用を把握するため
医療費・おむつ代・理美容代は別ですか 月額表示に入っていないことが多いため
要介護度が上がったら、費用はどう変わりますか 先々の見通しを立てるため
退居していただく場合があるのは、どんなときですか 公表項目の「退居条件」を口頭で確かめるため

費用以外に見ていただきたい点はグループホーム見学、大将が見てほしい5つの点に書きました。

まとめ

  • グループホームの費用は①介護サービス費 ②家賃・食費・光熱水費 ③日常生活費・初期費用の三つに分かれます
  • ①には全国共通の目安があり、事業所ごとに違うのは②と③です
  • ②③の金額は、厚生労働省の介護サービス情報公表システムで事前に調べられます
  • 高額介護サービス費は使えますが、対象は①の部分で、家賃・食費は計算に入りません。しかも申請が必要です
  • 負担限度額認定(補足給付)は、グループホームには使えません(松山市の案内に明記)
  • グループホームは地域密着型サービスのため、原則としてお住まいの市町村内の事業所が対象になります
  • 松山市の窓口は介護保険課 介護給付担当(089-948-6885・6924)です

お金の話は、ご家族にとっていちばん切実で、いちばん聞きにくいことだと思います。ですが、曖昧なまま契約に進んでいただくのは、大将の本意ではありません。数字を濁したままお預かりしても、あとからモヤモヤが残る。それは「快」ではないと思うんです。

大将がこの「快」に出会ったのは、認知症のケアを学んでいたときでした。研修で講師の方々が口をそろえて言われたのが、この一文字だったんです。

「快」は、与える側が決めるものではなく、与えられる側の反応から生まれるもの。「してあげている」ではなく「させていただいている」。そう考えるなら、お金のことこそ先に、正直にお伝えするのが筋よな、と。聞かれてから答えるのではなく、聞かれる前にお出しする。そうありたいと思っています♪

まだ迷っておられる段階で構いません。月々どのくらいかかるのか、何が含まれていて何が別なのか。遠慮なくお尋ねください。

見学のご相談は、こちらのフォームからお気軽にどうぞ。


出典

※本記事は令和8年9月9日時点の情報にもとづいています(松山市の窓口・電話番号も同日に市の公式ページで確認)。制度や運用、事業所ごとの金額は変わることがありますので、実際のご検討にあたっては必ず松山市 介護保険課および各事業所でご確認ください。

まずは、見学にお越しください。

どの施設が合うのか、費用はどれくらいか。決めていない段階のご相談で結構です。お電話でもフォームでもお受けします。

見学のご相談 →

お電話 089-993-5737